バタフライ効果の話|経済学部ブログ|名古屋経済大学

バタフライ効果の話

大学の研究者が2次関数に興味!?というと,高校生の皆さんはちょっと変な顔をされるのでは無いでしょうか?そんなの中学でやってるよって^^  でもロジスティック写像と言われる

y=4x(1-x)

は間違いなく中学で学ぶ2次関数です。これをこんな風に扱います。
まず,適当に0と1の間の数値を決めます。例えば x = 0.4 とします。
これを上の2次関数の式に代入して,

0.96=4 × 0.4 ( 1 – 0.4)

を求めます。結果を再び代入して,

0.1536=4 × 0.96 × (1 – 0.96)

を求めます。
この操作を繰り返すとどんな様子になるでしょうか?
下のエクセルのグラフがその様子を示しています。(興味があったらやってみて下さい。)

一見して分かることですが,予測できそうもないですね。
いろいろな分野に,こんな風に予測できそうもない現象があるようです。
最初の値を0.4001として同じようにやってみます。

最初は同じ様子ですが,先の方では,全然様子が異なっていますね。最初の小さな変動がある程度の後,大きな変化となって現れています。
こんなたとえがあります(日本風にアレンジしてあります。)南米のどこかで蝶々が羽ばたきをしたとき,風がその周辺で少し変動します。その小さな変動がある程度後には,日本に上陸する台風の個数を変えてしまっているかもしれません。バタフライ効果といいます。バタフライ効果って経済現象の方でもあるんでしょうか。

追記:0と1の間の最初の数値によっては,例外的に予測が容易なものもあります。